婦人には3人の娘がいた。
ある日、彼女は3人の娘婿を試すことにした。
手はじめに婿のひとりを誘って湖畔の散歩中わざと湖に落ち、溺れたふりをした。
婿は迷わず湖に飛び込み、義母を助け上げた。
翌朝、婿は自分のガレージの前に眞新しい車があることに気がついた。
ワイパーには義母のお礼の言葉をしたためた紙がはさんであった。
2~3日たって、婦人は2人目の婿を試した。
彼も湖に飛び込み義母を救いあげた。
感謝のメモをワイパーに挟んだ新車を贈った。
さらに2~3日後、3番目の婿に同じテストをした。
彼は義母が溺れている最中、1センチたりとも動こうとしなかった。
じっと見ているばかりで
「とうとう、このばあさんとも別れのときがきたか」 と思った。
翌朝、義父からの感謝のメモ紙が貼られた新車が婿に届けられた。
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by katoliinu
| 2012-04-07 20:55
| 小話